<第29回読書会活動記録>
| 開催日 | 2022年7月20日 |
|---|---|
| 課題図書 | 2030半導体の地政学 |
| 著者名 | 太田泰彦 |
| 出版社 | 日本経済新聞出版 |
概要(Amazonから引用)
本書は、米中対立の情勢分析、最先端の技術開発の現場ルポ、過去の日米摩擦の交渉当事者の証言などを交えながら、技術覇権をめぐる国家間のゲームを地政学的な視点で読み解き、ニッポン半導体の将来像を展望します。
2022年7月20日に第29回読書会を開催しました。今回の課題図書は『2030半導体の地政学(著:太田泰彦)』です。
開催記録として、参加者からの感想コメントを一部抜粋して掲載いたします。
iPhoneの心臓部から最先端兵器まで、世界が台湾の一企業に依存しているという構図に衝撃を受けました。設計と製造を分離し、製造に特化して「化け物」級の進化を遂げたTSMCの戦略は、専門性を極めることの恐ろしさと重要性を教えてくれます。特定企業への過度な依存がもたらす地政学的リスクを、他人事ではなく自分たちのサプライチェーンにも置き換えて考えていきたいです。
かつて技術で世界を席巻した日本が、なぜ今これほど苦戦しているのか。その答えは「ブランド力」と「プラットフォームの支配」にあると痛感しました。同じ機能でもAppleが選ばれる理由を深く理解し、私たちも単なる作業の提供者ではなく、独自のブランド価値と顧客が離れられないプラットフォームを構築する意識をより強く持ちたいです。
TSMCのような巨大小売・製造拠点であっても、火災一つで世界経済が止まってしまう。ビジネスにおいて「攻め(売上)」が注目されがちですが、リスクに対する「守り(保険やバックアップ)」が同等以上に重要であることを再確認しました。組織が大きくなるほど、不測の事態で資産を減らさないための防衛策を盤石にしていきたいと思いました。
かつての鉄鋼が半導体に代わり、今は半導体が敵対国を追い詰める「武器」として機能している。地政学を学んだことで、ファーウェイへの制裁などのニュースが、単なる経済摩擦ではなく「生き残りをかけたサバイバル」であると解像度高く見えるようになりました。味の素の絶縁材シェア100%のような、意外な日本の強みにも目を向け、多角的な視点を養っていきたいです。
半導体そのものの製造競争に固執するのではなく、それを使って「何を作るか」というソフトの視点が重要だと感じました。トヨタのMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)のように、ハードを新しい生活ツールへと昇華させる発想こそが、GAFAに対抗できる鍵となります。私たちも既存の技術をどう組み合わせ、新しい価値体験として届けるかに知恵を絞っていきたいです。
DPパートナーズでは、「多様性の広がり」と「コミュニケーション」を目的に毎月読書会イベントを開催しております。 2020年3月から始まったこの取り組みも累計76回を超えました。 日々AIが進化して人間の仕事を代替していく時代だからこそ、読書という物理的な知的作業を通じて、「自分の頭で考えること」「自分の言葉でアウトプットする活動」を大切にしていきたいと考えております。
